小樽情報
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小樽の神社をご紹介!神社の歴史と地元に愛されるお祭り

2024年06月10日

小樽は古くから港町として栄えていたため、水神・海神や商売繁盛の神を祀(まつ)る神社が多くあります。

18世紀末から19世紀初頭には本州からの農業移民も多くみられ、そのために農業神を祀る稲荷神社も多く建立されました。

今回は小樽の有名な神社とその歴史についてご紹介します。

※例大祭やお祭りの規模や内容は、開催年や天候によって異なる場合がございますので、事前に最新情報をご確認の上、お出かけください。

 

小樽で有名な神社と言えば「小樽住吉神社」

小樽住吉神社は、1968年に厳島神社に仮奉斎された後、1881年に現在地に社殿が造営された、鎮座150年以上の由緒ある神社です。

小樽の氏神様で、小樽の神社と言えば「小樽住吉神社」と必ず名前が出てくるほど有名です。

御祭神は底筒男神(そこつつのおのかみ)、中筒男神(なかつつのおのかみ)、表筒男神(うわつつのおのかみ)の通称「住吉三神」と、息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと)です。

これらの神様は古事記・日本書紀によると、伊弉諾尊(いざなぎ)が禊祓い(みそぎばらい)した際に尊の御体から流れ落ちた水から生まれた海の神、航海安全の神、和歌の神、安産の神とされており、海の神様として港町に深く根付いた神社です。

また、木造の社務所として北海道内最大級の小樽住吉神社社務所は、1994年に小樽市指定歴史的建造物に指定されました。

7月14(日)~16日(火)に行われる住吉神社例大祭は小樽三大祭りの一つに数えられ、境内に軒を連ねる屋台や出店はもちろん、「百貫神輿御幸渡御(ひゃっかんみこしぎょこうとぎょ)」や「太々神楽(だいだいかぐら)奉納」などで大いに盛り上がります。

例大祭期間中は手水舎の花手水や副参道鳥居49基のライトアップ、お神輿と馬車の夜間展示を行っており、普段とは違った景観をお楽しみいただけます。

小樽住吉神社

北海道小樽市住ノ江2丁目5-1
http://www.otarusumiyoshijinja.or.jp

 

小樽市指定歴史的建造物の「水天宮」

1859年(安政6年)に現境内に祀られた、創祀150年を超える神社です。

現在の社殿は1919年(大正8年)に建てられ、本殿・中殿・拝殿からなる権現造りの社殿となっています。

1994年に水天宮本殿・拝殿が小樽市指定歴史的建造物に認定されました。

境内からは小樽港を一望でき、春には桜の名所としても小樽市民に愛されています。

また、境内には石川啄木など小樽にゆかりのある歌人・句人の石碑もあります。

水神にして豊穣をもたらす農耕神の弥津波能売神(みづはのめのかみ)、五穀をつかさどる食物の神である保食神(うけもちのかみ)、日本国土を作った国生みの神である伊邪那岐神(いざなぎのかみ)、伊邪那美神(いざなみのかみ)が祀られています。

6月14(金)~16日(日)に開催される水天宮の例大祭は住吉神社の例大祭と並び、「小樽三大祭り」の一つとなっています。
参道から花銀通り過ぎまで露店や屋台で賑わい、すぐ近くにある花園銀座商店街ではお祭りに合わせ「水天市」というイベントを開催し町ぐるみで例大祭を盛り上げます。

水天宮

北海道小樽市相生町3-1

 

海の神である和田都美三神を祀る「龍宮神社」

榎本武揚(えのもと たけあき)が、遠祖である桓武天皇を祀ったのを始まりとして1876年(明治9年)の国有地払い下げの折に創建された神社です。

海の神である底津和田都美神(そこつわだつみのかみ)、中津和田都美神(なかつわだつみのかみ)、上津和田都美神(うわつわだつみのかみ)の和田都美三神を主祭神として祀っています。

他にも農耕神である豊受姫命(とようけびめのみこと)、大物主神(おおものぬしのかみ)、日本書紀や古事記に伝わる皇族の大毘古命(おおびこのみこと)なども祭祀しています。

2010年には麻生太郎氏が龍宮神社を参拝され、その1ヵ月後に内閣総理大臣に任命されたことから開運・出世のご利益があると全国に名が知れ渡りました。

6月20(木)~22日(土)に開催される龍宮神社の例大祭も、小樽三大祭りの一つとして小樽市民に親しまれています。

12年に一度の辰年である2024年は龍宮神社に祀られている龍の神様の力が最も強くなる年と言われています。
2年後には創建150年を迎える龍宮神社は龍年を記念し、今年の例大祭に榎本武揚が隕石から造らせた霊剣「流星刀」を6月22日(土)午前10時~午後3時の間に一般公開するそうです。
流星刀が龍宮神社で一般公開されるのは4年ぶり2回目と非常に貴重な機会となります。

龍宮神社

北海道小樽市小樽市稲穂3丁目22-11
http://dragonjinja.ec-net.jp/

 

励ましの坂を上って参拝「小樽稲荷神社」

小樽稲荷神社は手宮公園横、通称「励ましの坂」と呼ばれる坂道の上に位置する神社です。
坂の多い小樽市の中でも「励ましの坂」は最大斜度24度とかなりの急こう配の坂です。

1690年(元禄3年)の創祀後、二度の移転を経て現在の場所へ建てられました。

農耕神である保食神(うけもちのかみ)と大物主大神(おおものぬしのおおかみ)、学問の神と言われる菅原道真公を祀っています。

稲荷神社は総本宮を伏見稲荷大社(京都府)に置き、分社は全国に約30,000社あると言われています。
古くから庶民には親しみをこめて「お稲荷さん」と呼ばれ、信仰を集めてきました。

境内には、自然林としては日本の北限とされる栗の木々があり、小樽市の保全樹林にも指定されています。この小樽稲荷神社から手宮公園にかけての一帯は、小樽では紅葉が綺麗な場所としても知られています。

小樽稲荷神社では毎年6月に例大祭「てみやまつり」が行われ、たくさんの屋台をはじめ餅まきや百人みこしなどで盛り上がります。

小樽稲荷神社

北海道小樽市末広町38-1

 

小樽には海神・農耕神を祀る神社がたくさんあります

左…潮見ヶ岡神社 / 右…張碓稲荷神社

古くから港町として栄えた小樽には海の神様を祀る神社がたくさんあります。
また、山間部や郊外では小樽に農耕が根付くよう、農耕神も祀られています。

どれも長い歴史を持ち、一部の社殿は小樽市指定歴史的建造物に認定されていますので、神事に興味がない方でも一訪の価値あり。

小樽市民に古くから愛されるパワースポットをぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

※例大祭やお祭りの規模や内容が大幅に変更となっている場合がございますので、事前に最新情報をご確認の上、お出かけください。



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