2023年07月06日
2023年5月に開館20周年を迎えた「金融資料館(日本銀行旧小樽支店)」。かつては北日本随一の金融都市として栄えていた小樽に本店や支店を構えていた銀行の中でも、ひときわ存在感のある銀行でした。
辰野金吾や長野宇平治などが設計に携わり、1912(明治45)年に日本銀行小樽支店として竣工。構造は煉瓦造り2階建てで、表面にモルタルが塗られ、石造り風に仕上げられています。北に面した屋根の上には4つの小さなドームがあり、小樽港を見渡せる南東の角には望楼が配されているのが特徴です。
建物は小樽市の歴史的建造物に指定されていて、夜間にはライトアップも行われています。特に、冬のライトアップは大変綺麗なので、必見です。
2002(平成14)年9月13日に銀行としての営業を終了したのち、翌2003年(平成15年)5月に「金融資料館」として再オープンしました。
建物の中央部分は、天井まで10m以上もの高さがある吹き抜けとなっていて、入口近くには銀行だったころの面影を色濃く残すロビーカウンターが残されています。
日本銀行と日本銀行旧小樽支店の歴史や、旧小樽支店の建築について紹介している「歴史展示ゾーン」や、日本で唯一お札を発行している日本銀行の仕事を紹介している「業務展示ゾーン」など、テーマに合せた分かりやすい展示が行われていて、金融や経済への理解を深めることができます。
また、1億円を持ち上げてみようというユニークなコーナーでは、1億円と同じ重さのものを持ち上げて記念撮影ができます。
ぜひ小樽にお越しの際には、小樽がかつて「北のウォール街」と呼ばれていた頃を想像しながら、「金融資料館(日本銀行旧小樽支店)」を訪れてみてください。
◆金融資料館(日本銀行旧小樽支店)
小樽市色内 1-11-16
また、金融資料館の近くには、他にもたくさんの旧銀行の建物があり、その多くが小樽市の歴史的建造物に指定されており、様々な用途に再利用されていますので、ぜひこちらも併せて見学してみてください。
▶「北のウォール街」誕生