小樽情報
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異国情緒たっぷり★メルヘン交差点

2022年01月25日

小樽を訪れる観光客の多くが訪れるショッピングストリート・堺町通りの端にある「メルヘン交差点」。「堺町交差点」が正式名称の五叉路の交差点ですが、観光マップなどには「メルヘン交差点」と表記される場合が多いです。

いつからこの愛称で呼ばれるようになったのかは不明ですが、この交差点に立って周囲を見渡してみると、まるでヨーロッパや北米の街に来たような異国情緒溢れる景色を楽しむことができます。

 

◆オルゴール堂
外観は1912年(明治45年/大正元年)に建てられた米穀商「共成」の本社社屋と倉庫を1989年(平成元年)にリノベーションしたものです。石造りの倉庫が多い小樽の中では珍しいレンガ造りの倉庫になっており、小樽市指定歴史的建造物として近隣の景観の中でも一際目を引きます。

 

◆蒸気時計
カナダ・バンクーバーのギャスタウンにある有名な蒸気時計の製作者 レイモンド・サンダース氏が2番目に作った、高さ5.5mある大きな蒸気時計で、オルゴール堂の前にあります。

小樽らしい温かみのある街づくりのために1993年(平成5年)に設置され、15分ごとに蒸気で音階を奏で、1時間ごとに汽笛のような音が鳴ります。時間ごとに音の鳴る回数が決まっており、9時は9回、12時は12回、13時は1回に戻りますので、正時なったら耳を澄まして素敵な音を聞いてみてください。

 

◆常夜灯(小樽海関所灯台)
「常夜灯」は、1871年(明治4年)に小樽市信香(のぶか)町の丘の上に設置され、1874年(明治7年)に焼失した木製灯台を再現したもので、1997年(平成9年)にこの交差点の整備にあわせて設置されました。日没時にはセンサーにより点灯する仕組みになっているそうです。

 

◆小樽洋菓子舗ルタオ本店
店名の由来ともなっている「親愛なる小樽の塔(フランス語でLa Tour Amitié Otaru)」という呼び名に相応しい建物で、新しい建造物でありながら、周囲の街並みによく馴染んでいます。店内にはショップだけではなく喫茶も併設されており、ゆっくりとお買い物やスイーツタイムが楽しめます。

 

◆堺町通り
メルヘン交差点から北のウォール街へ向かってのびる約900mの通りで、明治~昭和初期にかけ小樽のメインストリートとして栄え、歴史を感じさせる古い商家や洋館がたくさん建ち並んでいます。歴史的建造物もあり、港町ならではの異国情緒あふれる街並みは見ているだけでも楽しくなります。

当時の面影を残したままの建物を再利用した店舗も多数あり、土産物店、ガラス店、スイーツショップなど現在も商店街として賑わっています。

 

◆三本木坂(三本木急坂)
オルゴール堂の横を上っていく坂道で、かつては雪が降ると上れなくなるほど大変な急坂だったのですが、数回にわたる切り下げの結果、上りやすい坂になりました。名前は、坂の中腹に三本のハルニレ(アカダモ)の大木があったことに由来していますが、切り下げの際に伐採されています。

坂を上っていくと左手に小樽市の歴史的建造物にも指定されている海陽亭(旧魁陽亭)があります。北前船の船主や船乗り、商人たちが贔屓にしていた老舗料亭だったところで、1906年(明治39年)には日露戦争後の樺太国境画定会議後の祝宴が開かれるなど、日本史の舞台にも登場したこともあり、榎本武明や伊藤博文、石原裕次郎など、数多くの政財界・芸能界の著名人も利用した料亭でした。

メルヘン交差点付近には桜の木もあって、春にはさらに美しい景色が楽しめます。ぜひ小樽にお越しの際には、このメルヘン交差点のエキゾティックな雰囲気をお楽しみください。



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