2024年06月13日
6月16日は『和菓子の日』というのをご存じでしょうか?
平安中期、時の天皇・仁明天皇は、当時蔓延していた疫病を鎮めるため、元号を「承和」から「めでたい」という意味を持つ「嘉祥」に改元。
嘉祥元年の6月16日に、御神託に基づき16の数字にちなんだお菓子やお餅を神前に供え、健康招福をお祈りしたことが由来だとされています。
実は小樽には、古くから営業しているお餅屋さんや団子屋さんなどの和菓子店がたくさんあり、広く市民に親しまれています。小樽にお餅屋さんが多い理由としては諸説あるのですが、「手軽にエネルギー補給ができる食べ物だったから」というのが最も有力な説だそうです。
小樽が海運の中心地として栄えていた頃に、荷物の積み下ろしなどに多くの労働者が従事していて、忙しい中で簡単に買うことができ、手早くエネルギーが補給でき、腹持ちも良いということで、お餅が好んで食べられていたそうです。また、海運の要衝だったために、当時の北海道としては貴重だった米や砂糖などが手に入り易かったことも小樽にお餅屋さんが増えた要因のようです。
小樽っ子それぞれにお気に入りの和菓子店がありますが、代表的なお店をいくつかご紹介します。
創業120年を超える老舗菓子店。看板商品の「花園だんご」は小樽の代表的名物としても親しまれています。流形が綺麗な「あん」のつけ方が特徴的で、みたらし醤油、ごま、餡子(黒あん、白あん、抹茶あん)の全5種の味がお楽しみいただけます。グランドパーク小樽の近くには新倉屋総本舗がありますので、ぜひご宿泊の際に立ち寄ってみてください。
小樽市花園1丁目3番1号
https://www.niikuraya.com
変わらない懐かしい味を作り続ける老舗のお餅屋で、中でもよもぎを使った珍しい「草べこ餅」が有名です。べこ餅は、北海道や東北地方で広く食べられていて、通常は見た目が「べこ柄=白黒(茶)の牛柄」になっていますが、草べこ餅は緑と白の斑模様になっているのが特徴です。
花園本店の他にアクセスの良いJR小樽駅近くの中央市場内にも店舗があります。
北海道小樽市花園4丁目10-13
https://www.minato-mochi.com/
主に干菓子、上生菓子の茶席菓子を製造販売しており、中でも特徴的なのはかわいらしく華やかな「練り切り」です。季節を感じさせる花などはもちろん、小樽のご当地キャラクター「おたる運がっぱ」や雪の妖精とも呼ばれる北海道に生息する鳥「シマエナガ」といった地元ならではのものを象った上生菓子も作られており、「可愛すぎて食べられない!」という声も。中は黒いこしあんが詰まっていてしっとりと美味しい上品な味です。本店は中心部からは離れていますが、公式ホームページでは通信販売も行っていますので、直接店舗に赴くのは難しい…という方もぜひチェックしてみてください。
〒047-0024 小樽市花園5丁目7番2号
https://tsukushi-makita.com/index.html
創業106年の大正時代の面影を残した趣ある店構えが特徴的。ひとつひとつ手作りで作られているお菓子の中でも「どら焼き」が特に人気を博しています。看板商品の「生どら焼き」はふわっとやわらかなどら焼きの皮に北海道産の牛乳で作られた生クリームと粒あんを混ぜた餡が相性抜群。他にもほんのりしょっぱい「潮(しお)どら焼」や素朴で控えめな甘さの餡と栗が絶妙な「マロンどら焼き」など、一口にどら焼きといっても奥深く様々な味が楽しめるようになっています。JR小樽駅から徒歩5分ほどなので観光の際にぜひ訪れてみてください。
北海道小樽市稲穂1丁目8-13
https://otaru-shogetsudo.com/
ほかにも、小樽市内にはたくさんのお餅屋さんや和菓子屋さんがあります。近年では、日本の和菓子が海外で”WAGASHI”として流通するケースも増え、これからも益々注目度が高まるのではないでしょうか。ぜひ小樽にお越しの際には、小樽の和菓子や和スイーツを食べて歩いてみてくださいね!