2022年01月20日
JR小樽駅の近くにある三角市場の入口前に、小樽ゆかりの歌人・石川啄木の歌碑があります。
「子を負ひて 雪の吹き入る停車場に われ見送りし 妻の眉かな」
石川啄木は、明治40年(1907年)9月から小樽日報の記者として働き始めました。義兄(姉の夫)の山本千三郎が中央小樽駅(現・小樽駅)の駅長を務めており、この歌碑の近く(現・三角市場付近)に官舎があったため、そこに身を寄せて小樽での生活を始めたそうです。
しかし、残念ながら会社の内紛に巻き込まれ、翌1908年の1月には小樽を離れて釧路に向かうこととなってしまいました。この歌はその際の様子をうたったものです。仕事を変えながら、函館、札幌、小樽と道内を転々としていた頃で、新しい土地へと向かう啄木と小樽に残る妻子の不安な気持ちが感じ取れる一首です。
歌碑の後ろに見えているのは小樽駅です。駅のすぐ近くにあるので、ぜひ観光などでお越しの折に訪れてみてください。
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※小樽市内には、小樽公園と水天宮にも石川啄木の歌碑があります